播磨圏域連携中枢都市圏とは
姫路市は、近隣の7市8町と連携し、「播磨圏域連携中枢都市圏」を形成しています。この制度は地方自治法に基づくもので、中心となる連携中枢都市が圏域全体の経済をけん引し、地域住民の暮らしを支える役割を担うことを目的としています。播磨圏域は、人口約130万人、面積約2,800㎡という規模で、兵庫県内でも重要な地域経済圏を形成しています。
姫路市の役割
姫路市は播磨圏域の中心都市として、以下の三つの役割を果たしています。
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経済成長のけん引 姫路市は播磨圏域内の経済活動を主導し、多様な産業の発展を支えています。特に、ものづくり産業が集積する地域として、製造業を中心に地域全体の経済を牽引しています。また、姫路港を活用した物流拠点としての役割も果たし、圏域全体の商業活動を促進しています。
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高次都市機能の集積と強化 医療や教育、行政サービスなどの都市機能を充実させ、圏域内の住民が必要なサービスを受けられる環境を整備しています。姫路市が提供する高次都市機能は、近隣市町村の住民にとっても重要な生活基盤となっています。
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生活関連機能サービスの向上 圏域全体での交通インフラの整備や公共サービスの拡充に取り組み、住民の生活の質を向上させています。これには、公共交通の利便性向上や災害時の連携強化も含まれます。
経済活性化の取り組み
姫路市と播磨圏域全体では、以下のような具体的な取り組みを通じて経済の活性化を図っています。
1. 産業の振興
播磨地域は古くから製造業が盛んな地域であり、自動車部品、鉄鋼、化学工業などが集積しています。姫路市はこの強みを活かし、先端技術やデジタル化の導入を推進しています。具体的には、
2. 観光資源の活用
世界文化遺産である姫路城を中心に、観光客の誘致を積極的に進めています。また、圏域内には歴史や自然に恵まれた観光地が多く、地域間連携を強化することで観光産業の成長を図っています。
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姫路城を核とした歴史・文化ツーリズムの推進
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播磨灘の海の幸や地元食材を活用したグルメ観光の展開
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スポーツイベントや祭りを活用した交流人口の増加
3. 人材育成と雇用の創出
地域経済の持続可能な成長のためには、若い世代を中心とした人材の育成が不可欠です。姫路市では、
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職業教育の強化と地元企業との連携
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若者のUターンやIターンを促進する取り組み
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女性や高齢者の就業支援 といった施策を通じて、地域の人材基盤を強化しています。
4. 地域間連携の強化
播磨圏域内の市町村が一体となって取り組むことで、経済効果を最大化しています。
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広域観光ルートの整備
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交通インフラの整備と効率化
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災害時の相互支援体制の構築 これらの取り組みは、地域全体の活力を高める基盤となっています。
持続可能な地域づくりへの展望
姫路市を中心とする播磨圏域は、今後も人口減少や少子高齢化といった課題に直面することが予想されます。しかしながら、これらの課題を克服し、持続可能な地域社会を実現するためには、
姫路市は連携中枢都市として、圏域全体の未来を見据えたビジョンを掲げています。これにより、経済の活性化とともに住民一人ひとりが暮らしやすい地域社会の実現を目指しています。
結びに
播磨圏域連携中枢都市としての姫路市の役割は、地域経済のけん引だけでなく、住民の生活の質を高めることにあります。行政、市民、企業が一体となり、共に課題に取り組むことで、播磨地域全体がさらに発展していくことが期待されます。